Re:Readme

PCトラブルや環境構築、家電量販店とかで買ったもののメモ。ご利用は自己責任で。

SoftBank光からNURO光に乗り換えてみた

当方の環境

Before

プラン: ソフトバンク光 マンションタイプ

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ソフトバンク光契約時のネットワーク構成

「おうち割光セット」と呼ばれる割引サービスを適用するための必須オプションを契約すると届く備品だけで構成するとだいたいこんな感じ。上図で自前の備品を使ったのは、光BBユニットから各ノードに届くLANケーブルくらい。
光BBユニットのモデルは「E-WMTA2.2」。ちょうど今回の更新月で4年目になるため、その間に「E-WMTA2.3」というこれより新しいモデルが登場している。

賃貸住宅(特に築年数が古い場合)向けのプランだと、上記のようにインターネットからマンションの各部屋に着くまでの間に、共有設備であるVDSL装置を介して利用するものがある。このタイプだと、VDSL装置までは光の速度(理論値1Gbps)で来るが、そこから部屋までは電話回線の速度になってしまう(理論値100Mbps)ので、光(笑)である。
VDSL装置を使わないプラン(マンション・ギガスピード)も存在し、そちらも利用料金は無印マンションタイプと同じらしいので、新規に契約を検討している方はそちらをおすすめしたい。今回NURO光ではなく、このソフトバンク光 マンション・ギガスピードへのプラン変更にする案も考えたが、サポートセンターの対応に愛想が尽きたのも乗り換えの大きな理由。
ちなみに、2年目以降だか4年目以降にソフトバンクに解約の電話を入れると、長期利用者向け割引オプションを紹介してくれる。解約検討に至って電話するまで適用してくれないところが腹立たしいが、利用を継続する方はぜひ一度、1時間近く繋がらない番号に電話してみてほしい。

After

プラン: NURO光 2G Vプラン

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NURO光契約時のネットワーク構成

NURO光契約時に届く備品は、上図でいうところの光終端装置(以下、ONU)まで。以降は自前の備品。屋内工事後に置いていってもらえるONUの機種には当たり外れがあるらしい+部屋の構造上ONUのある玄関と実際にWi-Fiを利用する部屋に少し距離があるため、一応自前のルータを用意した。
NURO光のプラン的には理論値で下り2Gbps出るため、1000base-TONUと自前ルータを接続するとボトルネックになってしまうが、実際ONUの時点で1Gbps以上来ることはそうそうないので、実際のところ問題にならないと考える。

Switchを有線で繋ぐか無線で繋ぐか非常に悩み中。今の所は無線でいいかなと思うが、必要になったらDocからルータまで有線を引こうと思う。

ソフトバンク光契約解除からNURO光開通までの流れ

ソフトバンク光の更新月が6月の場合、実際には6月末日より少し手前に利用最終日を設定する必要がある。その最終日までにNURO光の工事が完了できない場合は、サービス利用の空白期間をモバイルWi-Fiルーターなどで補う場合がある。
NURO光の場合は工事が2回あり、ネット上の記事を見ると屋内工事から屋外工事まで6ヶ月かかったという話もあったが、今回は下記のようなスケジュールで実施できた。

  • 5月中旬: 契約
  • 6月上旬: 屋内工事
  • 6月下旬: 屋外工事

モバイルWi-Fiルータのレンタルは、NURO光と提携している別サービスを利用することができ、1日単位で契約できる(工事の日程が決まるまで毎日1日ずつレンタル期間を延期できる)らしい。

屋内工事は立ち会い必要、屋外工事は電話で作業開始・終了の連絡をもらうような流れ。屋外工事が終わった段階で、個人での動作確認が可能。

スピードテストの結果(下り)

www.speedtest.net

一番混雑しているであろう休日21時(最近はテレワークで平日午前10時とかのほうが実は混んでいる?)に測定した結果を記載する。無線はなるべく機器に近付いて測定した。

ソフトバンク

光BBユニットへの有線接続と、至近距離での無線接続で、速度を測定した。

  • 有線: 90Mbps
  • 無線: 20Mbps

ソフトバンク光の時点でも、有線接続ではVDSL通信の理論値がほぼ出ている印象だが、無線接続だとだいぶ速度が減衰している。
光BBユニットの無線機能が弱いせいであると仮定すると、より高性能なルータを自前で用意すれば無線も早くなりそうと思い、測定してみた。

今回購入したルータは下記商品。Wi-Fi6(Draft)対応でそれなりの価格で買えるものということで、こちらを購入した。
www.aterm.jp

自前ルータをブリッジモードに設定し、測定した結果は下記の通り。

  • 無線(5GHz): 90Mbps
  • 無線(2.4GHz): 20Mbps

結果だけ見ると、光BBユニットの性能が貧弱というよりは、集合住宅(木造・築年数古め)ならではの2.4GHz帯の電波干渉の激しさが原因な気がしてきた。ソフトバンク光を継続する方は、新しい光BBユニットに交換してもらい5GHzで無線接続するのがいいかも(費用交換は、現在の機器を返却する際の送料だけでいいとのこと)。

NURO光

ソフトバンク光と同様、ONUへの有線接続と、至近距離での無線接続で、速度を測定した。

  • 有線: 600Mbps ※平日深夜2時測定
  • 無線: 270Mbps ※平日深夜2時測定

VDSL装置によるボトルネックがなくなったせいというのもあるが、ONU内蔵の無線通信の性能もそれなりに高そう。

自前ルータ導入による効果比較

屋内工事の都合で、ONUは玄関に設置することとなり、実際にPCやゲーム機を使う部屋と少し距離が空いてしまうことになった。5GHz帯は障害物に弱いのもあり、自前のルータを使って本記事冒頭のネットワーク構成にした。
実際に無線通信を利用する部屋から、ONUに直接接続するパターンと自前のルータに接続するパターンで、それぞれ測定してみた。

  • ONUとの無線接続(2.4GHz): 20Mbps
  • ONUとの無線接続(5GHz): 360Mbps
  • 自前ルータとの無線接続(2.4GHz): 40Mbps
  • 自前ルータとの無線接続(5GHz): 310Mbps

結果、5GHz帯に関しては自前ルータを噛ませるより直接ONUと通信した方が、私の環境では若干早かった。2.4GHz帯については自前ルータの方が早かったが、40Mbpsしか出ていないので五十歩百歩。
結局、環境にもよるとしか言えないが、自前でルータを用意する前に一度測定してみるのが良さそう。

ネットワーク設定

最後に、ブラウザからのネットワーク設定について記述する。

ONU(FG4023B)

2020年時点で新しい機種で、当たりルーターの1つらしい。
ユーザに設定変更のインターフェースがあまり公開されておらず、ユーザに自由に設定をさせない意思を感じる。例えば、説明書にはブリッジモードの存在が示唆されているが、ブラウザでの設定画面からは隠蔽されている。
https://www.nuro.jp/pdf/device/manual_FG4023B.pdf:image=https://www.nuro.jp/pdf/device/manual_FG4023B.pdf

この機種はデフォルトでONになっていたが、他の機種だと何故かOFFになっていることがあるらしい。

ONU本体のWi-Fi機能が不要な場合、OFFに設定できる。

  • 詳細設定
    • LAN

ONU自身のIPアドレスや、DHCPサーバによるIP割当範囲の設定ができる。IPアドレスの割当可能な範囲は、入力フォームで制限されている。

  • Status & Support
    • LAN Status

なぜかこの辺は日本語化が怪しい。
LANに接続中のノード一覧を確認できる。

自前ルータ(PA-WX3000HP)

結構いろいろ設定できるが、代表的なところをかいつまんでメモする。詳細はユーザマニュアルを参照。
www.aterm.jp

  • ルータ機能ON/OFF

物理スイッチで切替可能。
RT/BR/CNVの3状態に設定でき、それぞれルータモード、ブリッジモード、中継機モードに対応する。

  • クイック設定Webへのログイン

本体の初期設定では、なぜかDHCPクライアント機能がONになっており、IPアドレスが動的に割り当てられてしまう。ログインするためにルータのIPアドレスがいくつなのか調べる必要がある。iOSなら下記が便利。

Fing (フィング) - ネットワークツール

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  • Fing Limited
  • 仕事効率化
  • 無料
apps.apple.com

MacならNETGEAR Genieアプリが使える。デザインとかフォントが中華製のパチモンくさいのが気に入らないけれど…。
www.netgear.jp

  • Wi-Fi詳細設定(2.4GHz/5GHz)

2.4GHz帯と5GHz帯でそれぞれ2つずつ、計4つのSSIDが設定できる。
古い暗号化方式にしか対応できない機器を持っている場合、プライマリSSIDとは別にSSIDを設定し、ネットワーク隔離機能をONにする、というような使い方もできる。